私が新入社員で入社した会社の体験談です。
その会社は社員同士仲が良く、任されていた仕事もやりがいがありました。
しかし、一つだけ気になることが…。
定時になってもだれも席を立たず、2時間後にようやく「お先に失礼します。」という声が少しずつ聞こえてくるのです。
入社して1か月ほどは、先輩の社員から定時に帰るよう促されたので帰りやすかったのですが、声を掛けられなくなってからは周りの様子をうかがうようになりました。
さらに残業代は全く出ず、仕事をした時間数だけ他の日に振り替えて休むというものでした。
次の月までに休みが取れないと、残業時間は消えていくという不思議なシステムでした。
残業時間が増えてくると上司から休むように言われましたが、結局休日出勤をして休んだ分の仕事をしていました。
勤務時間以外に不満はありませんでしたが、入社2年目の春から体調を崩すことが重なりました。
たまたま仕事量が少ない時に、その日の仕事を終わらせて定時から30分以内に帰る日が続きました。
すると上司から呼び出され「最近早く帰りすぎだね。まだ余力残ってるんじゃないの?」と言われてしまいました。
その後1年間は仕事が終わってもだらだらと残業をしていました。
このままでは体も心も壊れてしまうと思い、労務に強い姫路の弁護士に相談し、次の年の春に退職しました。
その会社は翌年、労基署が入り残業について厳しい指摘があったそうです。