私が初めて社会人となり入社したのは、19歳の時。調理の専門学校を卒業し、板前になりたかった私は、某ホテルに入社しました。板前の世界がブラックとは思っていましたが、大きなホテルだったので、そこまでではないと甘く思っていました。あまりに過酷すぎて、姫路の弁護士に相談することも考えられずブラックだと気付くのは、およそ五年ほどかかりました。
入社し、最初の二か月は研修でしたのでよかったのですが、三か月目に一変しました。先輩より早く出勤しなくてはいけないので、9時30分出勤のところ、8時出勤。(通勤時間1時15分、着替え等で15分、往復で3時間)休憩時間も食事含め、計40分(2回分)。退勤は終電近く、帰宅するのは1時近く。実労14.5時間(休憩40分)、タイムカード上では8.5+残業4時間。毎日2時間のサービス残業。睡眠時間も毎日、4時間以下でした。
朝食担当になり、泊り勤務になると、もっと悲惨でした。朝8時から働きそのまま泊りです。深夜休憩が2時間取れますが、新人はせいぜい30分くらい。次の日の昼12時まで働きます。実労28時間(休憩1時間から1.5時間)、タイムカード上では8.5+8.5+残業2.5時間。
ひどいサービス残業でしたが、これは通常勤務の状態で、忙しくなると、さらに労働時間だけのびました。最長では朝始発、およそ6時15分には出勤し、そのまま泊り勤務。退勤したのは18時30分。36時間働いていますが、休憩は食事含め1時間くらい(5分で食べます)。
もちろん泊り勤務ですから、タイムカード上では8.5+8.5+残業2.5時間。サービス残業は考えたくありません。
そして、5年後ちょっと離れた所にいる友人たちと会い、会社の話になったときは衝撃でした。友人たちは、私の2/3くらいの時間しか働いてなく、同じ給料、もしくはもっともらっている。しかし、衝撃は受けましたが、自分の選んだ道だと考え、もう6年ほど勤めましたが、体を壊し退職し、今では田舎の飲食店でのんびりやっています。