大学、大学院までと学生時代が長かった私は社会人になることに人一倍強い憧れをもっていました。
経済的にも早く大人として自立したかったのです。
しかし実際の社会人生活は理想とはかけ離れたものでした。労務問題で有名な兵庫の弁護士も驚くほどの環境だったのです。
毎日の残業、やってもやっても次から次へと降ってくる仕事、休日までもオフィスに行き仕事をしていました。朝から夜中まで仕事のことを考え、そして夢の中にも仕事が出てくるようになったのです。
もともと負けず嫌いの性格で、女子でありながらも体育会系のタイプでしたので、気づけば自分を追い込んでいました。
私の勤務していた会社は表向きは評判がよかったものの、実際のところ退職者がとにかく多く、抜けた人材の補充が間に合わず、その一方で仕事は山のように積もっていました。
次第に身体にも異変が起き、めまい、吐き気、原因不明の体調不良、顔面の痙攣、難聴、不眠、食欲不振などの症状が出始めました。その様子に上司は気づいていたものの、見て見ぬふりをしていたのです。
平日は朝6時から夜11時までの勤務がほとんどでした。土日はどちらか必ず休日出勤。
月の労働時間は300時間を超えていました。
労働基準法なんて知ったこっちゃないというブラック企業。うつ病をきっかけに私は退職しましたが、そんな環境にいたと思うだけで恐ろしいです。